まぐれではなく本物の強さを持った選手になったなと思いました

今シーズンシニアデビューしたばかりのフィギュアスケートの紀平梨花選手。先日アメリカで行われた四大陸フィギュア選手権で初出場・初優勝し、これまで国際大会5連勝と負けなしの成績を収めています。

大会直前の2日前、公式練習でジャンプで転倒してしまい左薬指を亜脱臼し出場も危ぶまれましたが強行出場。足の怪我とは違って目立たない怪我と思われがちですが、スケート選手にとって指も大事な部分だそうでジャンプの際に体を締める時に必要なため手の怪我も大変だと言われています。

怪我のため、練習が十分に詰めていないためショートプログラムでは冒頭のジャンプはダブルアクセルで臨むのかな?と思っていましたが、果敢にトリプルアクセルに挑んできました。結果、シングルアクセルとなり規定によって0点となってしまい5位という成績でした。

得点的にはダブルアクセルで臨むと首位と変わらないような得点が出たのにと素人目には思いましたが、攻める気持ちを忘れない紀平選手は真のアスリートだなと感じました。首位からは5点弱得点差がありフリープログラムに臨みましたが、冒頭でトリプルアクセルジャンプを見事成功させました。

次のジャンプはダブルアクセルからのコンビネーションジャンプに切替え、その他のジャンプやステップ・スピンでも加点を引き出す出来栄えで見事逆転優勝を果たしました。怪我のため、たった2日間でトリプルアクセルジャンプのフォームを変えて成功させたという修正能力には驚きました。

どんな状況でもジャンプを修正させたり、とっさに工夫させる冷静なところは天性の力がある選手なんだなと感じました。トリプルアクセルジャンプという高難度ジャンプに挑んでそれを成功させ、圧倒的な点数を出して優勝するというのは見ているこちらも気持ちが良いですし、これまでもショートで出遅れてもフリーで逆転してくれるという強みがあるからこそ見てみたいと思わせてくれる選手だなと感じました。

通常、シニアデビューというのは上手くいく選手が多いと言われていますが紀平選手の場合は単なるまぐれだとは感じません。まだ16歳ですが精神力も備わっていて、たとえショートプログラムで失敗をしても常に前向きな考えで悲壮感もなくフリーで必ず挽回してくるという強さがあります。

フリーで逆転するという過程を見ていて他の選手にも知らない間にプレッシャーを与えているような気もしていて、「女王」という貫禄が出てきたような気がしてきました。今シーズン最後の大舞台でもある世界選手権でもぜひこれまでのような一番いい成績を収めてもらいたいです。